イリアン・パイプス
Uilleann Pipes
イリアン・パイプスはアイルランドの楽器。バグパイプの仲間だ。
メロディーを奏でる管が1本、持続低音を出す管が3本、和音を出す3本の管。
空気を袋にいったん溜め込んで演奏する。空気を送り込むのは右脇の下に抱えた鞴(ふいご)。
イリアン・パイプスを演奏するとき、右手は大忙しである。肘(ひじ)でシコシコと空気を送りながら手首でキーを押さえて、さらに指でチャンターの穴をふさぐ。
さらに、チャンターを膝(ひざ)に押さえつけて先端の穴までもふさいだり開けたりする。
楽器も演奏方法も複雑怪奇に発達したバグパイプだ。ともあれ、その独特な演奏は動画を見てもらったほうが分かりやすい。
イリアン・パイプスの演奏
ダニー・ボーイ
アイルランドの伝承歌に『ロンドンデリーの歌』というのがあります。ダニーボーイ(Danny Boy)は、そのメロディに歌詞を付けたものです。
その英語歌詞の出だし部分で、
「Oh Danny boy, the pipes, the pipes are calling ...」
と、歌われています。「ダニーボーイ パイプスが呼びかけている」というような感じでしょうか。
この pipes とはバグパイプのことです。アイルランドではイリアン・パイプスが有名。
イギリスではたくさんの種類のバグパイプありあるので、この歌詞の Pipes が イリアン・パイプス のことを指しているのかどうかは判りませんが、
歌の中にバグパイプが表現されているといのはイギリス発祥の歌たる所以でしょう。
ダニー・ボーイ(日本語版)
私家版 楽器事典
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楽器図鑑 gakki jiten
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