楽器一覧(弦鳴楽器)
ダンバウ Danbau
ダンバウ danbau
ダンバウは、ベトナムの弦楽器。弦は1本だけ。
この楽器は、他の楽器にはない とてもめずらしい方法で演奏する。 右手は指で弦に触れて弦長を分割しながら弦をはじき(ハーモニックス)、左手は垂直に伸びたバーで弦の張力を変える。
ハーモニックスで音を出すため音量はすこぶる小さい。 だけども、ダンバウは元来「神様」や「恋人」に思いを伝える道具であるとのことで、聴衆の面々に音楽を聴かせる楽器ではなかったようだ。だから音は小さくていい。祈るように演奏するということかな。
漢字では「弾匏」。「匏」は瓢箪や瓜(うり)の仲間のことなので、その昔は丸っこいコップみたいな共鳴器に瓢箪や瓜の実を使っていたようだ。そして、胴体はイラストのように太い竹を使ってた。 現在のダンバウは木製の箱で、さらには電気仕掛けでアンプを通して音量を上げ、会場でも演奏されている。音を電気増幅して「神様」や「恋人」に思いを伝える・・・その効果も増幅されればいいんだけれど、神様に嫌がられたりして・・・。 いやいや、電気だって自然の現象であるので、それを利用しているだけだから思い悩むこともあるまい。
ダンバウ danbau
本体が竹でできているダンバウ
ダンバウは1700年代には存在していたようだ。もともとは本体の共鳴器は竹で作られていた。
ダンバウの演奏
中国では独弦琴 Duxianqin と呼ばれている。


須磨琴(すまごと) | ク・ニー

私家版 楽器事典 / 楽器図鑑
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