楽器一覧(弦鳴楽器)
プサルテリー Psaltery
ヨーロッパの古楽器:プサルテリー psaltery
プサルテリー または プサルタリー
二等辺三角形の共鳴箱に弦を張ってある。弦の音程は固定であって指板はなく開放弦で鳴らす。 箱に弦を張った楽器は「はじく」が本来であり、「こする」は例外的存在といっていいだろう。プサルテリーは、箱の形を三角にしたことによって「こする」が可能になったといえる。 弦を弓でこすって音を出すことを明示的に表現して ボウド・プサルテリー(bowed Psaltery) という場合もある。
それぞれの弦に弓をあてて音を決めるので、チューニングがしっかりとできていれば音程は正しく出る。ただし、弓の位置を変える操作はスムーズにはいかないので速いパッセージは不得意。

プサルテリーの名前の由来であるが、『世界楽器大辞典(黒沢隆朝著/雄山閣)』には、プサルター属という分類が表記されている。
共鳴箱に線を張ってはじく、または棒で打つたぐいの楽器で、広義には日本の箏もその系統である。 プサルター(Psalter) は ラテン語のプサルテリウム(psalterium) から導かれ、イギリスのサルタリー(psaltely)*1 フランスのプサルテリオン(psalterion) などみな同じである。
・・・このあたりから、この楽器の名称が引き継がれたのだろう。 ただ、プサルター属はチター属の中に包括している・・・ という表現もあったりで「プサルター属」と「チター属」の区別はよく分からない。 現在では、箱に弦を張った楽器は「チター属」として分類したほうが分かりやすいので「プサルター属」という分類は忘れてもいいかも。
私家版楽器事典では「チター属」としよう。
チター属・・・これは、弦をはじくもの*2 が大多数である。なので、このページのプサルテリーは弦をこするわけでとても珍しい演奏方法である。アメリカのメーカーが、これと同じようなチター形弓奏楽器を販売した時期があって ウケリン とか バイオリンウケとかいう名前がついていた。

*1 英語の psaltely は プサルタリー ではなく サルタリー と発音するんだと。
*2 ギリシャ語、ラテン語の Psalteri ... は、「指ではじく」という意味があるんだと。


プサルテリウム | ウケリン/バイオリン・ウケ

私家版 楽器事典 / 楽器図鑑
gakki jiten