楽器一覧(弦鳴楽器)
アルパ Arpa

ハープではなく、アルパである。
アルパ(arpa)は、イタリア、スペインでは、いわゆるハープのこと。オーケストラで使われるグランドハープもイタリア、スペインではアルパだ。
ここで、わざわざアルパとして登場したのは、日本でアルパと言えば、南米で愛用されている楽器のことを指すので、グランドハープとは別扱いということで、登場願った。

スペイン人が16世紀にヨーロッパのハープをパラグアイに持ちこんだのが最初だという。パラグアイ原産の木材を使い、パラグアイのアルパ(アルパ・パラグアジャ/Arpa Paraguaya)が生まれたんだと。 そして、ペルーやベネズエラなどにも普及し、南米では一般的な楽器として活躍することととなった。

グランドハープより小柄で、半音を出すための足ペダルはない。チューニングはウォームギアの付いたペグなので、扱いやすそう。椅子に座って演奏することが多いが、楽器の底に長めの脚をつけて、立った姿勢で演奏することもある。 気軽に演奏できる楽器として、南米ではアルパを野外へ持ちだして演奏したりしている。 ちなみに、日本では「お嬢様の楽器」として考えられがちだけど、南米では男性の奏者が多い。
アルパ (arpa) アンデアンハープ(Andean harp)
楽器としては高級品に違いないだろうけど、一般市民音楽愛好家でも手に入るので、家庭でアルパを演奏する方もいらっしゃる。
というわけで、アルパはハープのことなんだけど、日本でアルパといえば、南米のハープのこととなる。


アルパは、メキシコの マリアッチという楽団 でも使われることがある。
ラテン・ハープ、 パラグアイアン・ハープ、
アンディアン・ハープとも

 スペインから持ち込まれたこともあり、中南米の音楽もラテン系。で、ラテン・ハープという名前。
 また、南米パラグアイで普及したことからパラグアイアン・ハープと呼ばれることも多い。
 インディアン・ハープとは、アメリカ大陸に従来より住んでいた人という意味のインディアンである。インド人ではない。

アルペジオの語源は
 弦を1本づつ、続けて ♪ピロ ポロ ピロ ポロ〜ン とはじく演奏方法をアルペジオというね(日本語では分散和音)。ギターでも ♪ピロ ポロ ピロ ポロ〜ン は、アルペジオという。 これは arpa から導かれた言葉。アルパ(ハープ)は ♪ピロ ポロ ピロ ポロ〜ン が得意だものね。
アルパを演奏する人


  グランド ハープアイリッシュ ハープ

私家版 楽器事典 / 楽器図鑑
gakki jiten