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ギリシャ神話の楽器

アウロス
(マルシュアスの笛)
ギリシャ神話の楽器:アウロス aulos
この笛を考案したのは女神アテーナ(アテネ)。自ら演奏して得意げになっていた。他の神様にも聴かせていた。 なかなかいい演奏だし、いい音なのに、影では冷笑とともにアテーナを避難していた。 ホッペタが膨むし、力強く吹くものだから赤い顔になる。 「アテーナの顔は不細工ね」とか。
これを知ったアテーナは「もうイヤ」と、アウロスを捨ててしまう。
それを拾ったのがマルシュアス。陽気で元気なマルシュアスは、いとも簡単にアウロスの演奏を習得する。 超絶妙技、まさしく神業。バツグンの表現力。その音色は人々を癒し、たちまち人気者になる。

「マルシュアスの笛は、アポロンの竪琴よりすごい」と、巷で評判。 やがてアポロンにもこの噂が届く。アポロンは自尊心を傷つけられて、マルシュアスに音楽で戦いを挑むのであった・・・・。

亀のリラ
ヘルメスが川辺を歩いていると、なんとも良い音がきこえてきた。
その妙音をつきとめると、亀の甲羅に乾燥した筋が風にふかれて響いていた。 ヘルメスは、これをヒントにリラを作ったのだと。

ヘルメスの兄にあたる太陽の神アポロン。アポロンは竪琴(リラとかキタラとか呼ばれている)を持っているが、これはヘルメスからもらったんだね。 ヘルメスは楽器を作るという才能があったが、やんちゃで嘘を付く才能もあった。アポロンの牛を盗んで、それを隠しとうそうとしたが、バレちゃって「ごめんね、この亀の竪琴をあげるから」 ということでアポロンに許してもらった。

アポロンは、自分こそが楽曲にかけてはナンバーワンであり、誰にも負けぬと自負している。マルシュアスの笛に劣るはずはないと腕前を競いあった。結果アポロンが勝ったようで、マルシュアスに「ざまあみろ!」ひどい仕打ちをした。 それなのに、なぜか音楽才能のあるオルフェウスに竪琴を与えたりしてる・・・神様もなかなか気まぐれである。
ギリシャ神話の楽器:リラ lyra
ヘルメスが作ったといわれる 亀の竪琴

オルフェウスと竪琴
オルフェウス(オルペウス) orpheus
もともとオルフェウスは音楽の才能があって、それを認めたアポロンはオルフェウスに竪琴をプレゼントしたんだ。
オルフェウスが竪琴を奏でると、森の動物、草原の動物達が妙なる調べを聴きにやってくる。木々や岩までもがその音楽に聞き惚れたという。
さらには、この竪琴を持って、死んでしまった妻エウリュディケを「この世」に戻すため、冥界(めいかい:死の世界)にまで出かける物語がある。 人間の心理の深いところに突き刺さる、ギリシャ神話のなかでも特に有名な物語だ。

(イラストはトルコのタルソスから出土した3世紀のモザイク画より描き写した)
シュリンクス
(パンの笛)



ギリシャ神話の楽器:シュリンクス syrinx
シュリンクス、パンパイプ、パンフルートなどの呼び名がある。

これは、半獣神のパンと 森の妖精シュリンクスの神話から名付けられている。

パンは、ちょっとスケベな牧神。美しい森の妖精のシュリンクスに恋焦がれちゃって、「可愛いシュリンクスちゃん 愛してるよー」てなぐあいで、若き森の妖精を追いかけ回すストーカーであった。 同じパンでもアンパンマンとは大違い。
一方、シュリンクスは、スケベな牧神に追いかけられて、イヤでイヤでたまらなかった。森の中ではいつもパンの視線を避けながら暮らさなければならなかった。 ある日、シュリンクスの近くまでパンがやってきてスケベ笑いをしている。シュリンクスは逃げましたね。パンは「シュリンクスちゃーん」と、追いかけてる。
「うわ パンに捕まる」アンパンマンも食パンマンも助けに来てくれない。と、その時、目の前に泉があったので、シュリンクスは泉の中に逃げ込んだ。そして自分の身を葦(あし)に変身させた。
「なんじゃこれ シュリンクスちゃんが葦になってしもうた」
スケベなパンであったが、愛しく思う気持ちは本気だった。シュリンクスの葦を楽器にして、ひとり寂しく泉に向かってその笛を吹くのであった。

ギリシャ神話の楽器:サルピンクス salpinx
サルピンクスはギリシャ神話のアテーナ(アテネ)が作ったとされる。
アテーナは 芸術、工芸を司るオリンポスの女神。戦略の女神でもある。サルピンクスは兵士の指揮統合に使われた。芸術と戦争の両面をもつ女神から生まれたわけか。



私家版 楽器事典 / 楽器図鑑
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