朝廷の儀式・公事に着用した束帯
右手に持っているのが笏
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笏は中国の官人がメモを書く備忘録の板だった。
これが日本に伝わり、平安時代以降の、天皇以下公家の正装である束帯(そくたい)を着こむ時は、手に持つという習慣になった。
これを持つことは威厳の象徴とされた。
地位の高いものは象牙の牙笏(げしゃく)、地位の低いものは木笏(もくしゃく)と決まりがあったようだ。
饗宴(きょうえん)の際に楽曲に合わせて自分の笏とだれかの笏を持って即席の打楽器よろしく拍子をとったんだとか。
でもさ、威厳の象徴を即席のリズム楽器にするとは、なかなか大胆なことをやったもんだ。「小皿たたいてチャンチキおけさ・・・」てな具合で、庶民と同レベルというところか。
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