タンブール
西アジアや中央アジアのリュート属撥弦楽器の総称。洋ナシ形や半球形の木製共鳴胴(木製響板付き)に長い棹を取り付けたもので、全長40〜120センチ。
糸蔵のない形態が多い。棹には10〜48本の可動フレット(羊腸製など)が巻かれる。
奏者は、楽器を地面や膝(ひざ)の上に垂直に立てたり水平に構えたりして、指もしくは小さなプレクトラム(義甲)で弦をはじく。
用途の多くは民俗音楽における独奏や伴奏だが、トルコでは古典音楽にも用いられる。同種の楽器に、インドのタンブーラや東ヨーロッパのタンブラなどがある。
アラビア半島とその北部のアラビア人による音楽。ペルシア、トルコ、エジプトの音楽とは長い間の相互影響関係にあり、また北アフリカ一帯やヨーロッパの音楽にも大きな影響を与えてきた。
古典芸術音楽の理論化はすでに8世紀ごろから始められ、アル・ファーラービーによる『音楽の大書』など重要な著作が残されている。
その際「ウードの指板」が図表として用いられ、振動弦の数学的区分に基づいて、テトラコードや中立3度、中立6度音程を含む音組織が整備された。
アラビア芸術音楽は、旋法や旋律を基礎づけるマカーマートとよばれる体系に基づいて演奏される。
マカーマートを構成する多くのマカームは、音階、音域、音進行、主音、旋律型などを示すものである。
リズムは、さまざまな拍やアクセントの組合せからなる多くのリズム型(イーカアート)に基づくが、全体として一定の周期を形成するよう体系づけられている。
(Yahoo百科事典より引用)