楽器事典 楽器図鑑 ツインク
ヨーロッパで使われていた古い管楽器。
トランペットなどと同じく唇を震わせて音を出すリップリードの楽器であるが、バルブがついているのではなく音孔で音程を変化させる。
音を出す仕組みは金管楽器なので金管楽器に分類されるのだろうが、音の高さを操作するのは木管楽器の仕組みだ。
ツィンクは亜鉛で作られていたこともあり、この名称はzinc(亜鉛)と同じ語源。また、コルネットとも呼ばれているが現在のコルネットとは別物である。
ツインク
ツィンクは、中世、ルネサンス、バロック時代にさかのぼる初期の管楽器で、1500年から1650年にかけて使われていた。
筒は緩やかにカーブしていて、長いものは「S字形」に曲がっている。本体を貫いている筒の穴は、穴を開けているのではなく溝をつけた木材を張り合わせてある。 張り合わせたあと、外側に革を巻いているものもある。音穴は左手に4つ(裏側の親指も含めて)、右手に3つの孔が空いている。