私家版楽器事典
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ウォッシュタブ ベース Washtub bass (bucket bass)
ウォッシュタブ ベース
楽器屋には売っていないので自分で作る。
用意するものは、洗濯用の盥(たらい)、モップの柄、ひも。またはそれに近いものでよい。
今時「洗濯だらい」なんて手に入らないのでオイル缶よかブリキのバケツなら入手可能だろう。「モップの柄」なんてのは高級品なので、その辺にある木切れでよい。 「ひも」はやはり金属がいい。本物のコントラバスの使い古しの弦なんかが手に入れば最高だけれどもそうはいくまい。自転車のブレーキのワイヤーなら探せば見つかるが、ササクレが出てたら嫌だね。それならその辺にあるヒモでもよい。

コントラバスのピッチカートのように弾くのだが、素手でやると右手の人差し指と中指の皮がむける。本物のコントラバスでも最初は皮が向けるのだが。痛い。 弦を押さえる左手も こすりこすり するのでちょっと痛い。痛いのがいやなら対策として皮手袋をはめて弾く。なければ軍手でもしょうがない。

ウォッシュタブ ベース / バケット ベース
この手作りベースは、1900年代の始めアフリカ系アメリカ人が始めたのだろうといわれている。ウォッシュタブ部を片足で押さえ付け、弦の張りを変えながら、また適当に弦長を変えながらボンボンとはじく。
この楽器は、アコースティックの民衆バンドでは とても頼りになる。音程は不確かだが バンド全体の音を底から支えるリズム楽器として楽曲全体を安定させる。 簡単に作ることができ、音楽の幅を広げることができるので、世界中のフォークバンド使われている

ちなみに、ウォッシュタブを使っているのでウォッシュタブベースであって、バケツの場合はバケットベース。 お茶を輸送・保管する木の箱(Tea chest)もよく使われていて、これはこれで ティーチェスト・ベースと呼ばれる。

ティーチェスト ベース Tea chest bass

ティーチェスト ベース
ティーチェストは、もともと英国、オーストラリア、ニュージーランドなどに お茶を出荷するために製造され木製の箱。
オーストラリアやニュージーランドの伝統的な民衆音楽バンド(ブッシュバンド bush band)では この空き箱をよく使っている。


ジャグ
ウォッシュ ボード
カンカラ三線
スチール ドラム
ジャグバンドで使われる楽器


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