アパラチアン・ダルシマー
Appalachian dulcimer
アメリカ東部のアパラチア山脈あたりで親しまれた楽器で、アパラチアン・ダルシマーとかマウンテン・ダルシマー(mountain dulcimer)と呼ばれる。フレットがあって、弦をはじいて演奏する。
弦の数は現在では基本4本弦であるが、時代によって2本であったり4本であったりで、また共鳴胴もいろんな形がある。
アメリカの民族楽器として知られているが、1800年代初期に、ヨーロッパの弦楽器がアメリカに持ち込まれて独自に改良されたもの。
アパラチアは、イングランド、スコットランド、アイルランドからの移民が多く、開拓当時は山間部で孤立した環境であり、独自の文化が生まれ伝統的な音楽も生まれて継承されてきた。
オールドタイム・ミュージックとかカントリー・ミュージックと呼ばれている音楽は、この地域の音楽が多大に影響している。
ダルシマーは他にスティックで弦を叩いて演奏する
ハンマー・ダルシマー(hammered dulcimer)
もあって、ちょっと紛らわしい。
弦を叩くハンマー・ダルシマーと区別するための呼び名として、アパラチアン・ダルシマーは膝の上で演奏するためラップ・ダルシマー(Laptop dulcimer)とか、指板上にフレットがあるためフレット・ダルシマー(fretted dulcimer)という名もある。
ハンマー・ダルシマー
私家版 楽器事典
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楽器図鑑 gakki jiten
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