附締太鼓
締太鼓は締太鼓でも「つけしめだいこ(附締太鼓)」と呼ばれているものもある。「しめつける」の「つけ」からきているという。地域によっては、この太鼓のことを「ツケ」と省略して呼んでる。
革が厚く胴を一回り深くしたもので高い音が出るものを附締太鼓というとの解説があったり、特別に区別せず紹介されていることもあったりで・・・実はその違いが詳しく分かりません。
ボルト式
締め太鼓のボルト式は「ちょっとカッコ悪いけど便利」という意見を目にしたことがある。
確かにその通り、伝統的な構造というのは長き伝統にて洗練された美しいデザインでもある。
麻ヒモで締め付ける締め太鼓が、六角ナットとボルトに変わってしまったら異質であり見慣れた美しいデザインが出しゃばった文明によって崩壊する・・少し大げさだけど。
でもね「慣れたらいっしょだろう」というのが私の意見。
コンガやボンゴを見よ。ティンパニを見よ。近代的なデザインとして美しいではないか。六角ボルトそのままというのはオシャレではないにしても、便利な構造は優先して採用すればいいと思う。
太鼓ではないが、弦楽器もしかり。チューニングに苦労していた弦楽器はウォームギアを採用することによってどれほど楽になって正確なチューニングができるようになったか。ね、ギターのヘッドがブサイクだとは思わんだろう。伝統的な中国の二胡だってギア構造になっている。
ただし、抵抗している楽器もある。バイオリンや三味線など。うーん、どうも難しいところである。バイオリンは、ヘッドのデザインはそのままでテールピースにアジャスターを使う方法で解決した(かな)。
三味線はどう? ヘッドにギターのような機械的歯車が付いていたら・・・ボディの皮がバンジョーのようにネジ式で締める構造だったとしたら・・・三味線の場合「慣れたらいっしょ」といのが通用しないほど伝統的デザインは力強そうだ。
「伝統的デザインの力強さ」対「利便性を優先した新しいデザイン」は、そう簡単には勝負がつかない場合もあるようだね。