シトル
Citole (Sytole)
シトルは、ヨーロッパの古楽器。
カメムシのようなボディと2本の柱になったネックが特徴。弦は8本複弦4コース(上のイラスト)や、単弦で4本のもの、また 低音部だけが複弦になっているものもある。
13世紀〜14世紀ごろに使われていたようで、cetera, cedra, cetola, cetula, cistola, citola, chytara, cistole, citharなど様々な地域や言語で呼ばれていた。
こんなに訛りがあるということは形状も様々であったろうと思われる。
16世紀にはシターン(cittern)という名前で改良された楽器がヨーロッパ全域に広がった。
下のイラストの様にバイオリン型のシトルも存在した。
楽器全体(ヘッドもネックもボディも)を丸ごと削り出して作ってあり、表面の音響板を張り付けてある。
形や仕様が統一されていない時代の楽器なので、小さな楽器工房で思いのままのデザインで作ったのだろう。
ヨーロッパ中世、1300年頃の絵画 (シトルを演奏する天使)
模倣して色を塗りなおしました
右手にプレクトラムを持ってはじいている。プレクトラムは 棒状のものを使っていたようだ。
私家版 楽器事典
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楽器図鑑 gakki jiten
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