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クジャピ
Kudyapi / Kutiyapi
フィリピンでは細長い流線型をした弦楽器がたくさんある。形状や大きさはそれぞれの地域でことなり、色々な名前で呼ばれている。
クジャピは、南西部にあるパラワン島に住むパラワン族が使っている。
”fretted boat-lute”という表現もあり .... つまり、フレットの付いた舟形のリュートというわけ。本体はパラミツの木(jackfruit tree)などの硬い木をくり抜いて作られている。
弦は2本。1本はドローン弦で、フレットに沿って張られている1本の弦でメロディを奏でる。
伝統的な楽器ではフレットは蜜蝋を山形に固めて配置してあり、左指で山形の頂上部分に弦を押さえ込んで演奏する(フレットとフレットの間ではなく)。
クジャピは、ネックにあたる部分ではなく本体共鳴部分にフレットが配置されている。
他のリュート属のように抱えこみ、左手を下から回り込ませて演奏する場合は、その名の通りリュート属の楽器として分類(つまりギターやマンドリンのように)できるだろう。
とはいえ、机の上などに置いて演奏する場合もある。机上での演奏の場合、左手は上から弦を押さえこむのでチター属として分類することになるのかもしれない。
フィリピンの弦楽器:ヘゲルン
私家版 楽器事典
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楽器図鑑 gakki jiten
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