バイオリン属
左から
バイオリン
、
ビオラ
、
チェロ
、
コントラバス。
バイオリン属とは、楽器の歴史上
バイオリン、ビオラ、チェロの3種類を指す。これにコントラバスも含めることがあるが
弦楽四重奏は、バイオリンが2本と、ビオラ、チェロが各1本づつで四重奏。
ということは、コントラバスは少し仲間はずれ。なぜなんだろう。
形を見てみよう。
コントラバスは肩のあたりが他の楽器と比べて違う。なで肩だね。
それと、糸巻き(ペグ)が違う。コントラバスだけがウォームギアが付いて指板に対して直角に向いている。
実は、形の違いよりもっと根本的に違うところがある。それは調弦のしかただ。
バイオリン、ビオラ、チェロは4本の弦がそれぞれ5度の幅で音程を合わすのに対しコントラバスは4度だ
(脚注 1)。
コントラバスは楽器が発展していく過程でちがいがあるので、形も調弦も異なっているわけだ。
そんなこんなで、楽器のルーツはちがってもストリングスという名の元では4つの楽器は切っても切り離せないファミリーなわけ。
なのに「4つともバイオリン属でいいじゃない」「いやちがうコントラバスは ビオール属だ」と意見が分かれる今日この頃。
だったら、○○属という言い回しをやめて「ストリング4兄弟」とでもすればいいんだけどね。
(脚注 1)例えばド・レ・ミ・ファ・ソの「ド→ソの幅は5度」「ド→ファの幅は4度」
私家版 楽器事典 / 楽器図鑑 gakki jiten
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