駅路
うまやじ(えきろ)
歌舞伎の下座音楽で使われる打楽器。
歌舞伎では下座(げざ)または黒御簾(くろみす)といって、音響係専用の部屋がある。オーケーストラでいうオーケストラピットにあたる場所だ。
そこで色んな「鳴り物」で音楽を演奏し効果音を出したりする。客席からは見えないので影囃子(かげばやし)とも呼ばれる。
もともと駅路とは、宿場から宿場へ通じる道のことで「うまやじ」というらしい。鳴り物としての駅路は下座音楽以外ではあまり見かけない。
歌舞伎では、このドーナツをつなげたような楽器は、宿場・街道の場面で用いるので、そのまんま駅路という名前で呼ぶようになったのだろう。
そもそも「駅」ひと文字で「うまや」と読むこともあり、駅は中央と地方との連絡のため街道筋の30里ごとに置かれた馬や旅人のための設備のこと。
歌舞伎で このパーカッションは、宿場や街道の場面での BGM に使われる。
私家版楽器事典
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楽器図鑑 gakki jiten
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