共鳴ボディは植物の実が材料(ユウガオ、カボチャ、ヒョウタンなど)。共鳴弦が多数張り巡らせれている。ジャワリ*が付いている。さらにネック部分にも共鳴器が取り付けられている。
・・・インドの弦楽器独特の構造がシタールには備わっている。
これらはシタールだけの特別な構造ではなく、インドの弦楽器全般に採用されている音響のこだわりなのだけれど、インドの楽器では特にシタールが世界に知れ渡っているため、これらの特徴を持つ楽器は、とにかくまず シタールをイメージしてしまうかもしれない。
弦楽器ではチョーキングといってフレット上で弦を「しぼって」張力を変える方法がある。シタールもチョーキング(シタールの場合はミンドと言うらしい)を多用し、しかも4度位は音程を上げるという(4度いうのは ド→ファ の間隔)。
ラビ・シャンカール (Ravi Shankar)
インドのシタール奏者
(1920/04/07 - 1912/12/11)
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ジョージ・ハリスン (George Harrison)
ビートルズのギタリスト & ボーカル
(1943/02/25 - 2001/11/29)
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インドのシタール奏者として
ラビ・シャンカール
は特に有名。
欧米のポピュラー・ロックミュージシャンとも交友があり、元ビートルズの
ジョージ・ハリスン
は
ラビ・シャンカール
をシタールの師匠とした。
1965年の「ノルウェイの森(Norwegian Wood)」には録音にシタールを取り入れている。音はシタールだけど、メロディは西洋旋律なので、インドの伝統的な音楽家が聴いたら「これはシタールじゃない」と思うかもしれないけど。
(追記) イラストのジョージ・ハリスンは、30歳ごろの写真をもとに描いたので若い顔。髪の毛がふさふさで長い。
*
ジャワリ
弦楽器で、音をビビらせて「心地よい雑音」を出す仕組み。弦が震える時、ナットやブリッジの一部に触れることによって発生する。ジャワリ〜 という音で振動する・・・か、どうかは聴く人によって異なる。
日本の三味線にもこの仕組が取り入れられており、三味線の場合は「サワリ」という。「ジャワリ」と語源が同じである・・・らしい。
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楽器図鑑
gakki jiten