クルース
Crwth
クルースは、ケルト民族の人々が使っていた中世の弦楽器。
ギリシャのキタラと似た形で、もとは弦をはじいて弾く楽器だったが、12世紀ごろに弓で弾くようになった。主にウェールズ地方の民族楽器として演奏されていたが、現在ではほとんど使われていない。
クルースのブリッジは 裏板まで届いている
クルースのブリッジは特徴的な形をしている。片方の脚がサウンドホールを突き抜けて、ボディの裏板に押しあてるように配置されている。
表板にも裏板にも弦の振動を伝えるように工夫されているわけだ。
そうそう、バイオリンの魂柱も裏板に弦振動を伝える役目をもっている。
ひょっとしたら、バイオリンがクルースの真似をしたのかもしれない。
古く歴史ある楽器なので、形や大きさ、弦の数は時代とともに変化している。
もともとクスースは、弓奏楽器ではなく、弦をはじいて演奏するロッタという楽器から変化したと云われている。
指板がなく、弦をはじいて演奏するロッタ。
中世の楽器
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ギリシャのキタラ
私家版楽器事典
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楽器図鑑 gakki jiten
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