総合サイト マップ

楽器の名前一覧
須磨琴 すまごと

日本の楽器:須磨琴

日本の弦楽器。通称は一絃琴
桐の板に絹の絃を1本 張ってある。本体は共鳴胴の構造にはなっていなくて、厚みのある板そのまんま。 音程の変えるのは、ボトルネック奏法だ。 スチールギターのように絃にボトルネック(とは言わないだろうけど)を押し当てて絃の振動長を変える。

須磨琴の名の由来は、いろいろあるようだけど、在原行平が作ったという話はよく紹介されている。 平安時代、在原行平(ありわらのゆきひら)が神戸の須磨で謹慎の身であった時に、 寂しさを紛らわすためにこの楽器を作ったのだという俗説。材料は、廂(ひさし)の木片を切り取ったとか、浜辺に流れ着いた流木を使ったとかで、伝説それぞれである。
また、画家で表具師の能阿弥(のうあみ)という芸術家が楽器収集のために諸国を旅していた。 須磨寺に立ち寄ったおりに、関所の番小屋の板を持って帰って(?)都の将軍に献上した。将軍はその板で一絃琴を作って愛用するようになったという。 ・・・なんか、これ強引な話で、納得のいく伝説ではないけどね。

須磨琴(一弦琴)
1本弦の須磨琴。
フレットがなくスライド奏法で音を出すという楽器は、日本ではとても珍しい。 とはいうものの、須磨琴と似て、同じくスライディングトーンを出す八雲琴という2本弦の楽器もある。

八雲琴 | ダンバウ | ビチトラビーナ

私家版 楽器事典 / 楽器図鑑
gakki jiten