クラビコード
Clavichord
鍵盤を押さえることで弦を震わせて音を出すのだけれど、弦の長さを固定するのに独特な方法を用いる。 鍵盤の向こう側に小さな金属片(タンジェント)がついていて、金属片が弦を押さえつけて同時に振動させる。
鍵盤を
押さえていない状態
鍵盤を
押さえた状態
大きな音が出ないのが難点。14世紀頃に発明されたようだが、チェンバロやピアノに鍵盤楽器の座を奪われてしまった。
クラビコードは、ヨーロッパのルネサンス、バロック時代に活躍した楽器で非常に人気があった。 ただし、演奏会に使われるほどの音量や音域がなかったため、家庭内で楽しむことが多く、作曲などの楽器としても使われていたようだ。
クラビネット
Clavinet
クラビネットは、クラビコードを電気仕掛けにしたもの。Clavinet は ホーナー社の商品名で1970年代に多く生産された。
クラビネットを演奏して歌うスティービー・ワンダー
エレクトリック・ギターなどに使っているのと同様のピックアップで音を拾い、ボリュームや音質などを電気的に加工できるようになっている。 見た目は電子キーボードであるが、音源は弦の振動なので電子楽器ではなく電気楽器ということになる。
スティービー・ワンダーは、1972年に録音した楽曲「迷信 (Superstition)」でクラビネットを使用し、この時の楽器は「Clavinet-C」。 ライブでは人気の機種で生産量も多い「Clavinet-D6」を使っている。
クラビネット D6
ハープシコード(チェンバロ)
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オルフィカ
鍵盤のある楽器
私家版 楽器事典 / 楽器図鑑
gakki jiten