「ドラの音 たのし」とあるのだけれど、さてさて、この銅鑼の音、奇々怪々で とても複雑な音が出る。
「ジャーン」は擬声語として一般的としても、実際にはこんな単純な音ではない。
「ギョヮジョャ〜ン」「ギョジュワ〜ン」とか、小さな銅鑼なら「キュエーン・キョエーン」とでも表現しようか。
よく似た楽器で鉦(かね)があるが鳴り方が違う。鉦は厚みがあるのでわりと単純で「チン!」という短めの音。
銅鑼は薄い金属でできており、板全体が歪んで基音に加えて複雑怪奇な高調波の音が生まれて轟き渡り余韻が長い。叩いた瞬間より少し後のほうが大きな音になったりする。
港出船の合図に鳴らすのは広く響き渡る銅鑼が最適であって、形は似ていても鉦の出番ではなさそうだ。