カーヌーン Kanun / Qanun カーヌーンは、中東アラブの弦楽器。 台形の箱に複数の弦を張ってあり、弦はチター形の楽器では珍しくガット（ナイロン）なので柔らかめの音。3本をセットで並べてあるので、共鳴胴の上は弦だらけ。3本セット X 26コース ＝ 78本 が標準のようである。それら総てのコースに音程を微調整する細かいピッチのフレットが取り付けられている。 さらに特徴的なのは、共鳴用に張られた皮の上にブリッジが乗っかっていること。伝統的には魚（エイ）の皮が使われているという。バンジョーや三味線のようにリュート形の弦楽器では、共鳴胴に皮張りは珍しくないが、カーヌーンのようにチター形で皮張りは独特である。 カーヌーンは、半音よりさらに細かい音程（微分音）が出せるよう各弦に小さなフレットが付いている。 サントゥール | ウード 私家版 楽器事典 ／ 楽器図鑑 gakki jiten