楽器一覧(撥弦楽器)
リュート Lute
オラツィオ・ジェンティレスキの リュートを弾く娘 (The Lute Player) より
リュートは、1000年以上の歴史を持つヨーロッパの古い楽器。中世からバロック期にかけて、撥弦楽器のスーパースターである。
上のイラストは、バロック期に活躍したイタリアの画家 オラツィオ・ジェンティレスキの『リュートを弾く娘(The Lute Player)』 を描き直させていただいた(部分)。
リュート lute
もともと、中央アジアの バルバットウード がヨーロッパで改造され発展したもの。 長い歴史の中で、様々なスタイルのリュートが存在する。さらには、もっと発展して長い長いネックのもの、弦の数が多いものなど新たな楽器が現れた。
日本の琵琶とも似ているが、やはり中央アジアの楽器が中国やインドを経由して東へ東へ伝わったものだ。


リュートの名は、アラブ圏の楽器 al'ud(ウード)がヨーロッパに伝わり、名称が変化し定着したもの。
ヨーロッパではバロック音楽の時代に このリュートが大人気になり普及したため、有棹弦楽器* の代表としてリュート属という分類に使われるようになった。また ギター、バラライカ、三味線など世界各地のネックがついた楽器を Necked lute という範囲の弦楽器として呼ばれるようにもなった。

イタリアでは Liuto(リウト)、フランスでは Luth:(リュト)、ドイツでは Laute(ラウテ)など、すべて Lute(リュート)を指す言語。
ただ、Lute や Al'ud から派生した楽器名を受け継いでいるのだけれども、楽器そのものが独自に発展したものもある。 スペインのラウド(Laud)や ギリシャのラウト(Lauouto)などは 伝統的なリュートとは形状が変わり、金属弦をプレクトラム(ピック)を使って演奏するなど、各地の音楽文化を取り込んだ楽器となっている。

ラウド Spanish laud

ラウト Greek laouto

* 有棹弦楽器 なんて読むんだろう
「有棹弦楽器」は「さお が ある げんがっき」という意味である。それくらい判る。「有棹類」という表現する場合もある。
ネックがあって、ネック上で弦を押さえたり触れたりすることに弦の振動数を変えることができる。なので弦の数が比較的少なくてよい。1本だけであっても ドレミ・・・を出せる。 そんなことも分かっている。テレビなんかでは有棹そのものであるギターが映らない日はない。
でもね、「有棹」ってなんて読むんだ。読み方が判らない。
ありさお? ゆうたく? ....

私は 有棹弦楽器という漢字の並びを見た時、読んではいない。読まずに漢字づらを撫でて流し見するだけだ。もちろん、パソコンに入力する時も1文字づつ漢字を呼び出す。
そんな日々を送りつつ、とある時、ふと「ゆうとう」という表現を見つけた。正しいの? 有棹弦楽器は「ゆうとうげんがっき」と読んでいいのだろうか。どうなんだろう。

私家版 楽器事典 / 楽器図鑑
gakki jiten