楽器一覧(弦鳴楽器)
ティプレ Tiple
コロンビアン・ティプレ (Colombian tiple)
ティプレは、16世紀にアメリカ大陸に渡ってきたスペイン人によって持ち込まれた弦楽器がもとになっているようだ。スペインやポルトガルから持ち込まれた楽器が新大陸のメキシコから南米にかけて各地域で独自に発達して根付いたものがたくさんある。 ティプレもそのひとつで、コロンビアで独自に発達した楽器だ。

tiple とはスペイン語で「高音」の意味らしい。英語のトレブル(treble)と同じ語源だ。 なので、他の楽器にもティプレという名称が使われているけれども、ティプレといえばコロンビアで独自に改善されたこの弦楽器のこと として通っているようだ。 明示的には コロンビアン・ティプレ(Colombian tiple) とか ティプレ・コロンビアーノ(tiple colombiano) という名称がある。

コロンビアのティプレは10弦の4コースという独特な弦の配置になっている。「2本+3本+3本+2本」の4コース。 リュート型で弦が3本組配置になっているのはとてもめずらしい *
ティプレの演奏
コロンビアン・ティプレの弦配置
コロンビアン・ティプレの弦の配置は 10弦4コース

* 3本がセットになっている
民族楽器というカテゴリーがあるのだけれども、わりとメジャーになって楽器メーカーが制作して販売している商品となっているのは、民族楽器と呼びにくくなる。商品としての型番が付いてたりしてね。
コロンビア・ティプレは、あのマーチン社も作っていて商品化していた。マーチン以外にもメーカー品があって、3本組弦 X 4コース で合計12本弦のティプレもあったりする。

また、フィリピンで使われている オクタビーナプエルトリカン トレス も「3本の弦がユニゾンで1セット」になっている。
Central America / Latin America


トレス

復弦/コース について ...

私家版 楽器事典 / 楽器図鑑
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