楽器一覧(弦鳴楽器)
チター・ハープ形の弓奏楽器
弓奏楽器というと、バイオリンやチェロのようにネックがあるのがほとんどで、これは弦長を変えるのにはすこぶる塩梅が良い。
少数ではあるが古い時代の楽器には、ここに掲載しているリラ(ハープ)やチターの形をしていてネックの無い弓奏楽器もある。 ネックが無い場合は音階を出すため複数の弦を張りつめていたり、弦に指を押し当てて弦長を変えたりする方法がとられている。

ヨウヒッコ Jouhikko

ヨウヒッコにはネックがない。つまり、指板もないので、指を弦に押し当てて音程(弦長)を調整する。
手前の3本めの弦がメロディ弦(右のイラストでいえば一番上)。他の2本はドローン弦で、常時鳴らせて伴奏の役割をする。
フィンランドのヨウヒッコ jouhikko

ヒーウ・カンネル Hiiukannel

エストニアの弓奏楽器。
フィンランドのヨウヒッコと同じ系列。弦は3本〜4本で演奏方法はヨウヒッコと同じだ。
タル・ハルパとも。
ヒーウ・カンネル (Hiiukannel) / タル・ハルパ(Talharpa)

クルース Crwth

ヨウヒッコと似た楽器にクルースがある。
クルースは、ケルト民族の人々が使っていた中世の弦楽器。主にウェールズ地方の民族楽器として演奏されていた。
ウェールズ地方のクルース crwth

Gue Shetland Gue

イギリス・スコットランドの北にあるシェトランド諸島で使われていた古楽器。
シェトランド諸島 Shetland gue


プサルテリー Psaltery

二等辺三角形の共鳴箱に弦を張ってある。弦の音程は固定であって指板はなく開放弦で鳴らす。
プサルテリー


ウケリン Ukelin

1900年代の初め頃、アメリカのメーカーが売り出した弦楽器。
ウケリン Ukelin

牙箏 アジェン
牙箏 アジェン
朝鮮半島の楽器。木の棒でこする。


アパッチ・フィドル
Apache fiddle

アメリカの南西部の原住民アパッチ族が使っていた弓奏楽器。胴体は、アガベという植物の軸。
アパッチ・フィドル


私家版 楽器事典 / 楽器図鑑
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