鼗 は、中国・朝鮮半島の振り鼓(ふりつづみ)。いわゆる「でんでん太鼓」だ。鼗鼓 (タオク)とも書き、日本流に読むと「とうこ」。
小型の丸胴の両面太鼓に棒を通して、太鼓の胴に結びつけた短い2本のひもにある小さい球が鼓面を打つ。
太鼓が何個ついているかによって個別の名前があって、2個を上下に重ねたものを路鼗(ろとう)、3つのものは 雷鼗(らいとう)、4つのものは霊鼗(れいとう)。
通称では、プーランク(搏浪鼓/波浪鼓)と呼ばれているようだけど、沖縄にはパーランクーという太鼓がある。
パーランクーは振り鼓ではないけれども、手に持って叩く太鼓だ。この名称には何かしら因果関係があるに違いない。
さらにヨーロッパには、やはり手で持てる大きさのバウロンとかボーランという名の太鼓がある。搏浪/波浪は、このバウロンが中国で漢字に変換されたのだろうか。