ホイール・ハープは、新しい楽器である。
弦を擦って音を出す。音程は鍵盤で操作する。これはヨーロッパでは大昔からいろいろと試されてきたようだ。
例えば、全体はハープシコードの形で中に弦が張り巡らされていて円盤が組み込まれていて5〜6個の円盤をクルクル回して弦を擦るガイゲンヴェルク。
そして、リュート属の楽器の様に弦長を変えながら音程を変えるが音を出すのはやはり円盤をクルクル回すオルガニストルム。
ホイール・ハープは、これらの古楽器の発想を新しいカタチで制作したもの。円筒型をしているのが特徴で、鍵盤も弦の配置も円弧を描いている。
古い様式を再現したのだろう、なんとも重圧な作りになっている。
こんなに大層な作りをしなくても、現在の電子技術ならいとも簡単に擦弦楽器の音を「いい音」で奏でることができるというものだけど、これはこれでアコースティックのこだわりなんだろう。
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