楽器一覧(電鳴楽器)
伝統楽器がエレクトリックに・・・

エレクトリック・ウード Electric oud

ウードといえば、近代的弦楽器の祖先。リュートも琵琶もその子孫。
ウードとその子孫達は、西の国へ、東の国へと音楽文化の礎の役目を果たし、 あっちの故郷、こっちの故郷で新しいメロディが生まれ、その妙なる調べは人の心に安らぎをあたえ、万人を感動させ魅了させたのではなかったか。
で、時代は変わってエレクトリックである。
エジプト製であったり、シリア製であったりするようだ。インターネットで販売されている。

エレクトリック・ウード Electric-Oud
伝統ある、そして栄光あるアラブ芸術文化の象徴のような楽器が エレキ になった。うん・・・なんか寂しい感じがしないでもない。
でもね、エレクトリック・ギターの元はクラシックのガットギターだ。この発展を寂しいなんて思わんだろう。ウードはウードで新しい時代に向かって飛んでいるんだよ。
♪ 飛んでイスタンブールってとこか・・・恨まないのがルールである。

エレクトリック・ピン Electric phin
タイの楽器:エレクトリック・ピン Electric-Phin

ピンはタイの伝統的な弦楽器。
ヘッドの彫刻はそのままに、ソリッドボディにピックアップを組み込んだ。よく見るとコイル芯の丸いポツポツ(名前が分からない)が6つある。これ、ギター用のピックアップだよね(違うかな)。 いずれにしてもアンプにつないで音を出すので、音色は電気的に変えることができる。なのでギターの音と同じになる。アンプはフェンダーだったりローランドだったりしてね。
だったらギターのほうがいいのにと思うのは勝手な解釈。タイの人から見れば私達は異文化の異邦人。ピンはフレットの位置が独特で、タイ音楽固有のメロディが弾けるようになっている。


エレクトリック・サペ Electric sape
マレーシアの楽器:エレクトリック・サペ Electric-sape

サペはボルネオ島(マレーシア)の伝統的な弦楽器。
エレクトリックになって、弦は6本になってる。おそらくピックアップはギターのものを転用しているのだろう。アウトプットのジャックやボリウムなども標準品があるのでエレクトリックにするのは比較的簡単。
チューニングはウォームギアのペグだし、ナットも付いている。ヘッドだけを見るとギターそのものだ。


弦の振動を電気信号に変える・・・

マグネティックピックアップ Magnetic pickups
いわゆるエレキギターに使われているピックアップ
永久磁石の周りに電線を巻き付け、それによってコイルとし、楽器に使われている金属の振動を、電磁誘導による誘導電流に変換するもの。
弦に透磁率が高い素材(スチール弦などの鉄素材)が使われている弦楽に使われる。以上に紹介した東南アジアの弦楽器はギターのピックアップを取り付け「エレクトリック化」したりて楽しんでいるようだ。
弦楽器以外では、歯車状の磁性金属製の円盤を回転させる方法で ハモンドオルガン の発音原理にも用いられる。

ピエゾピックアップ Piezoelectric pickups
主にエレアコと呼ばれている楽器に使われている。
圧電素子(ピエゾ: 加えられた力を電圧に変換する)を使って、楽器の一部の振動(弦そのものの振動ではない)を圧電効果として検出する。
金属部分がなくても使え、小さく軽くしやすい。 振動部分(共鳴ボックスの表面など)に張り付けて使う場合や、楽器を設計する段階から内部に組み込んでいるものがある。


私家版 楽器事典 / 楽器図鑑
gakki jiten