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サーランギ
Sarangi
サーランギという名の楽器はネパールにもあるが、これはインドで使われているサーランギ。
全体は四角い木の箱である。
弓奏楽器といえば、ネックがあって、ネックの指板上で弦の振動する長さを調節するのだけれど、サーランギにはネックがない(もしくはネックが太すぎてボディと区別がつかない)。
実際に擦って音を出す弦は太めのガット弦。その下には30本以上の共鳴弦があり、これは金属製。これら総ての弦を一つのブリッジで受け止めている。
弦の長さを変えれば音の高さが変わる。この物理法則はどの楽器でも共通だね。
弦長を変える方法は、バイオリンやギターのように指板に弦を押さえこむというのが一般的ではあるが、サーランギは違う。指の腹ではなく爪のある表側で弦を押さえる。
指板に押さえるのではないので「押し付ける」というほうがいいかもしれない。
とはいえ、この甘皮あたりが痛そうな演奏方法はサーランギ固有の操作ではなく、アジアでは指板がない弦楽器は多いし、爪の部分で弦を押し付ける演奏方法もそんなに珍しくはない。
私家版 楽器事典
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楽器図鑑 gakki jiten
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