楽器の名前リスト
カラブリアン リラ
calabrian lira
カラブリア(Calabria)は、イタリア南部...イタリアをブーツに例えるなら つま先あたりの地域。
カラブリアン・リラ
は、カラブリアのリラという意味だ。イタリア語では
リラ・カラブレーゼ(Lira Calabrese)
。
12世紀またそれ以前は リラもフィドルと同様 弓奏弦楽器としての名前として使われたようで、この楽器にもリラという名称が与えられている。
ビザンチン帝国時代の弦楽器
がカラブリアで愛用されてきた。
カラブリアン・リラは 膝の上に立てて演奏する
カラブリア・リラは、弦が3本で、縦に立てて通常は膝の上で支えて演奏される。右手に弓をもつ。左手は爪で横方向に弦を押さえ付けて音程を変える(指板に押さえ付けるのではない)。
歌の伴奏や舞曲のタランテラ (tarantella)などに使われてきたというが、 この伝統的な楽器のレパートリーは、ほとんど消えかけており、古い記録として残っているだけらしい。 ただ、この楽器への関心が高まり、伝統音楽の音楽グループによる使用や、カラブリアのさまざまな地域で新しい製造業者も出現しているという。
ビザンチンのリラ
Byzantine lyra(lira)
ビザンチンの象牙の棺に収められたリラの最古の描写
(西暦 1000年ごろ/フィレンツェ国立美術館)
ビザンチンのリラは、ビザンチン帝国の中世の弦楽器であり、ヨーロッパの弓奏楽器の祖先でもあろうがギリシャ、トルコなどにも兄弟の楽器がある。 ロシアのノヴゴロドでも発掘調査で発見されている。
例えば、下記の楽器は名前は異なるが、楽器の形態や演奏方法がほぼ同じだ。
リジェリカ(クロアチア)
クレタン・リラ(ギリシャ)
ガドゥルカ(ブルガリア)
グドーク(ロシア/ウクライナ)
クラシカル・ケメンチェ(トルコ)
ヨーロッパ全域で人気のあった
レベック
もビザンチン・リラに関連した楽器かもしれない(演奏方法がちょっと違うんだけど...)。
私家版 楽器事典 / 楽器図鑑
gakki jiten