楽器分類で有名なザックスは弓でこすって音を出す楽器をふたつに分類している
・脇板が無くて削り出した胴に表板を取り付けてある2段重ねの楽器
・裏板、脇板、表板があって3段重ねの楽器
この二つは系統が違うということは前述の通りであるが、擦弦楽器はヨーロッパ発祥ではなく、ヨーロッパへは北アフリカとか西アジアから持ち込まれたようである。
いうなれば現在のバイオリンはヨーロッパ人がモノマネで作ったもの。アマティもストラディバリも何百年ものアフリカ・アジアの知恵をもとに成り立っているといえる。
現在のバイオリンをドイツでガイゲと呼んでいる。ただそれだけのことと言えばそれまでなのだけれど、
その由来をたどり、さらに時代をさかのぼれば擦弦楽器の歴史の奥深さや、人間の音を楽しむ本性が見えてくるような気がするのである。