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これは恐らく(いや絶対に)大正琴をマネて作ったものであるが、対称であることによって何いいことがあるのだろうか。 二組のチューニングペグがあるので、どちらからでもチューニングができるというが、これの何が便利なのかまったく不明。 しかも、フレットが左右から刻まれているので、半分までくると音が合わない。つまり、大正琴と比べると半分の音域しか出ないのだ。 ほんのチョッピリほめてあげてもいいのは、二人左右に並んでひとつの楽器を一緒に演奏できるという謳い文句があった。 演奏者も対称になるので見た目のパフォーマンスとしては面白いかもしれない。 この楽器の作者は「日本楽器発明大賞」で優勝するんだと言う意気込みで「これは大賞琴でもある」と言ったとか(文字で書かなければ分からないけどね)。 「大正」を「対称」にかけて作っただけのギャク楽器だけど、世の中には好き者がたくさんいて、平成の初期に大ヒットしたらしい。 2万台ほど売れて大正琴ならぬ平成琴とのニックネームがつくほどになったとかいう。これは、ホントかどうか分からない。おそらくデマだろう。 だって、演奏を聴いた者はいないし、この現物すら見当たらない。浜松市楽器博物館に展示されているという噂もあったが実際には展示されてはいない。 |
私家版 謎の楽器事典 |