ペルシャは弦楽器の故郷
バルバット(barbat)は、古代のペルシャの弦楽器。ボディの背中が丸っこくなっている(ラウンドバック)のが特徴。
アラビアのウード(oud)は、バルバットが起源であるが、今日ではバルバットとウードの区別は曖昧になっている。
アラビアの伝統音楽で演じられるときウードとよび、ペルシャの伝統で演じられるときには現在のウードもバルバットと呼ばれているようだ。
ヨーロッパでは中世からバロック期にかけて使われたリュートはバルバット/ウードが原型なんだね。一方、東へはアフガニスタンを通って中国へ伝来したのが琵琶(ピパ pipa)である。
日本の琵琶(びわ biwa)は中国からやって来たわけだから、日本の伝統音楽である雅楽で使っている琵琶は、はるかペルシャのバルバットが祖先ということになる。
ただし、これは4弦琵琶であって、5弦琵琶はインド経由で日本に伝わったようだ。