私家版楽器事典 楽器事典の目次
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 ◯◯楽器
 ◯◯属

 ◯◯ハープ
 ◯◯フォン
 ◯◯ホルン



◯◯楽器

おりじなるがっき オリジナル楽器
「オレ、こんな楽器を作ったぞ」とかで世界にひとつしかない楽器・・これもオリジナル楽器。
だけど、ここでいうオリジナル楽器というのは、旧き時代の当時の楽器。例えばトランペットにバルブがない、ハープにペダルがないなど、当時のそのまんまのオリジナルの楽器と言う意味。ピリオド楽器とも。
おんばんがっき 音板楽器
木琴や鉄琴の仲間の総称。
調律された木や金属などの板を並べて、撥(マレット)でたたく。音板打楽器(おんばんだがっき)とも。
かんがっき 管楽器
金管楽器、木管楽器をひとくくりにして管楽器。ヨーロッパでの楽器3分類は「打楽器」「弦楽器」そして、この「管楽器」。
ぎおんがっき 擬音楽器
鳥の声、虫の声、雷の音、風の音、波の音・・・など。これらを模倣した音が出る。演劇の効果音はもちろん、楽曲に組み入れることも多い。
きめいがっき 気鳴楽器
ザックス=ホルンボステル分類のひとつ。空気そのものが振動して音を出す楽器。吹奏楽で使う管楽器やオルガン、アコーディオン、ハーモニカなど。唇(くちびる)も楽器とするならば口笛は気鳴楽器だ。
きゅうそうがっき 弓奏楽器
弓で弦をこする。だったら、擦弦楽器と同じか・・・いや、漢字の持つ意味合いを正確に読み取るならば擦弦楽器は擦(こす)るのであるが、何で擦るかは定かでない。しかしながら、弓奏楽器は「弓」と言い切っている。よって、擦弦楽器の中に弓奏楽器が含まれているということになる。
きんかんがっき 金管楽器
カップ型のマウスピースが付いていて、唇(くちびる)を振るわせることによって音源となる楽器。ようするにラッパだ。金属でできていなくても金管だ。なので、例えばスイスのアルプホルンは木で作られてた金管楽器ということになる。
きんぞくだがっき 金属打楽器
打楽器をさらに細分化したら、使っている材料で分けることになったのだろう。シンバル、鉦(かね)、銅鑼、アゴゴなど。ビブラフォンなどは「体鳴楽器」で「金属打楽器」で「旋律打楽器」で「鍵盤打楽器」である。
ああ、ややこしい。
けんばんがっき 鍵盤楽器
鍵盤(キーボード・・・もっと正確にはミュージカルキーボード)が、人の操作と音源のインターフェイスになっている。
けんばんだがっき 鍵盤打楽器
ピアノ、チェレスタなど標準的な鍵盤が備わっているもの。さらに、ビブラフォンやマリンバのように音板を鍵盤と同じ並びにした楽器も含まれる。
げんがっき 弦楽器
弦を震わせて音を出す楽器の総称。ストリングス。ヨーロッパでの楽器3分類は「管楽器」「打楽器」そして、この「弦楽器」。
げんめいがっき 弦鳴楽器
ザックス=ホルンボステル分類のひとつ。
線が震える。羊の腸、絹糸などで作った線、金属の線。 つまり弦だ。強く引っ張れば高い音、長さや太さによっても音が変わる。
こがっき 古楽器
古い楽器という表現は、ちょっと曖昧だ。新品を買ったけど、使いに使い倒して中古になった楽器という意味にもなる。 古楽器というのは西洋音楽において、その使用が現代ではすたれてしまったものをいうのだけど、この曖昧さを避けるために、英語表現の「ピリオド楽器」とか「オリジナル楽器」と呼ぶようになってきた。
ヨーロッパの古楽器
さつげんがっき 擦弦楽器
弦をこすって音を出す。弓に馬の毛を張ってこする方法が多いが、円盤でこする、木の棒で擦るなどの「こすり方法」がある。
しんぐるりーど
がっき
シングルリード楽器
気鳴楽器であり管楽器である。その中の音源の出し方による細分類。リードが1枚の管楽器。代表的なのは葦を削ったリードを使うサクソフォンやクラリネット。
すいそうがっき 吹奏楽器
吹く楽器である(そのまんま)。木管楽器、金管楽器は吹く楽器。吹くのに「すいそう」とはこれいかに。
せんりつだがっき 旋律打楽器
打楽器の中でも、音程が調律されていてメロディを奏でることができるもの。木琴や鉄琴など。
たいめいだがっき 体鳴楽器
ザックス=ホルンボステル分類のひとつで立体が震える楽器。この世にあるほとんどの物は立体だ。これはもうたたけば音が出る。歩けば足音がするし、手をたたけばパンと鳴る。石も木も金も音の源となる。
さらには、打奏体鳴楽器、摘奏体鳴楽器、擦奏体鳴楽器、吹奏体鳴楽器に分類されるらしいけどね。
だがっき 打楽器
打つ楽器であるが、こする楽器(ギロ、ヘコヘコ など)や、振って音を出すもの(鈴、マラカス など)も含まれる。パーカッション。
だがっき 駄楽器
「駄」とは、辞書によると「名詞の前について、値うちのないもの、つまらないもの、粗悪なものなどの意を表す」とある。空き缶や自転車のブレーキワイヤでも立派な楽器になるので「駄」は楽器そのものではなくて、演奏する人が「駄であるか」「駄でないか」に関わるのかもしれないなあ。
だげんがっき 打弦楽器
弦を叩く。共鳴箱に複数張った弦をスティックで叩く。ピアノは鍵盤楽器であると共に打弦楽器でもある。
だぶるりーど
がっき
ダブルリード楽器
リードが2枚。代表的なのはオーボエやチャルメラ。
でんしがっき 電子楽器
エレクトロニクスの技術により設計され、エレクトロニクスの技術で作られ、エレクトロニクスの技術で音源がアウトプットされる。カバーを開けて中を覗いても半導体の回路があるだけで、どんな仕組みで音が出るのかまったくもって分からない。
でんきがっき 電気楽器
もともと電気なしで音が出ているものを電気の応用でアンプで増幅し、スピーカーやヘッドフォンなどから音を出す。元の音はアコースティックだ。
でんめいがっき 電鳴楽器
ザックス=ホルンボステル分類のひとつで、電鳴楽器は電子楽器と電気楽器を包括した分類。ちょっと無理やり付け加えた分類になってしまってる。
ひとつは電子楽器で これはいいとしても、もうひとつは、もともとアコースティックで音が出ているものを電気・電子の応用でスピーカーやヘッドフォンで「音」として空気を振動させる楽器がある。この代表はエレクトリックギター。だけど、エレクトリくギターはもともと弦鳴楽器なので、電鳴楽器と呼ぶにはカテゴリーが重複している。「無理やり付け加えた分類」と書いたのはそのため。
はつげんがっき 撥弦楽器
弦楽器であって、弦をはじいて音を出す。ギターやハープなど。
ぴりおどがっき ピリオド楽器 period instruments.
period というのは「期間」という意味なんだね。 その当時(期間)使われていた楽器。つまり、古楽器と同義。
ヨーロッパの古楽器
べんめいがっき 弁鳴楽器
体鳴楽器は個体が振るえる、膜鳴楽器は膜(皮)が振るえる、弦鳴楽器は弦が振るえる。
そしたら、カリンバ(親指ピアノ)は何が振るえるんだよ。ジューズハープ(口琴)もそうだ。固まりではなく、膜ではなく、弦でなもない。
「膜のようで膜ではない、ベンベン」「弦のようで弦ではない、ベンベン」・・・それは何かとたずねたら・・・・弁だ。
まくしつだがっき 膜質打楽器
打楽器の一分類。膜鳴楽器と同じ。
まくめいだがっき 膜鳴楽器
ザックス=ホルンボステル分類のひとつ。膜が響くということで太鼓の仲間のこと。
みんぞくがっき 民族楽器
民族楽器とは何かがよく分からなかったので Wikipedia から引用させていただいた。
特定の民族との結びつきが強く、通常特定の民族によって演奏される楽器のことである。また、特定の民族の演奏する音楽(民族音楽)を演奏するために使われる楽器である。
伝統楽器という言い方もある。
もくしつだがっき 木質打楽器
打楽器の一分類。 わざわざ打楽器を細分化するための名称だろう。その通り、拍子木やウッドブロックなど木でできたパーカッション。
木製パーカッション
もっかんがっき 木管楽器
ラッパ以外の楽器はすべて木管楽器だ、と覚えておこう。金属でできていようが、プラスチックでできていようが、ガラスでできていようが、木管楽器は木管楽器だ。
ゆうかんげんがっき 有棹弦楽器
棹(ネック)がある弦楽器。棹のある弦楽器の代表としてリュートの名を借りて「リュート属」という。
ようがっき 洋楽器
洋菓子が西洋のお菓子であるように、洋楽器は西洋の楽器である。だけど「洋」だけでなぜ「西洋」なのかな。「東洋」の「洋」は無視されちゃうのかな。
わがっき 和楽器
和菓子が日本のお菓子であるように、和楽器は日本の楽器である。 しかしながら、日本古来の伝統楽器は総てと言っていいくらい外国から伝来したものなんだね。三味線も琵琶も箏も尺八も笙も篳篥も、いろんな太鼓も。
日本の楽器
りーどがっき リード楽器
ザックス=ホルンボステル分類でいう気鳴楽器の仲間であって、その中でも薄っぺらな金属や葦の小片が振るえることにより音源となる楽器。シングルリード、ダブルリード、フリーリードなどがある。

音の出方による分類。演奏方法による分類。材質による分類。構造による分類。使い道による分類。時代による分類・・・などなど。
楽器の分類は、これらが好き勝手に、その都度便利な区分けがされている。それぞれ最善の分類がなされているのであろうけれども「便利がいっぱい増えると不便になる」というのはよくあること。 たくさんの「◯◯楽器」があって、カテゴリーが重複し、異なる分類法がからみ合って訳分かんない状態にある中、突然「有棹弦楽器」とか聞きなれない漢字の羅列が出てきたり、さらにはゴブレット型の太鼓を「花杯型片面太鼓」とかいうもんだからことさら訳分かんない。 英語や中国語から来た用語が入ってきたりするともうお手上げ。

しかしながら、音楽や楽器を説明し表現する者は自分の知識としての分類カテゴリーで、それぞれ個性をもって文章を綴ったり話たりすることになる。◯◯楽器の国語標準を取り決めるのは無理があるだろう。 動物なら、進化の過程での化石やDNAで判定分類できるのだろうけど、楽器は突如として人間が開発し作り上げるものなので、楽器の進化は判別しづらいし、完全なる分類などできない。

音楽や楽器に詳しい方であれば、こんな馬鹿ページを読まないだろうから、あなたが、この駄文をここまで読んだのであれば、音楽・楽器に少々興味がある方に違いない。
「◯◯楽器」の分類は、それぞれのグループ分類では的を得ているけれども、全体を見渡すと多重構造で好き勝手に種類分けされていることを知っおくことは案外と大事なこと。 楽器を正確に分類することは日常生活でほとんど役に立たないけれど、楽器のことを知りたい場合には、ある程度分類がわかっていたほうがイメージを掴みやすいし、歴史的な背景も分かってくる。 好き勝手分類だとしても、楽器の分類をしたくなった人たちが過去にいっぱいいたわで、その人達の気持ちがなんとなく分かってきたりもするもんだ。

楽器の分類 私家版 楽器事典 ◯◯楽器